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トウモロコシ(苗)

基本情報

トウモロコシ(苗)

栽培難易度

黄色くて甘いプチプチとした実が、大人にも子供にも大人気の野菜、トウモロコシ。夏を代表する野菜の一つで、特に収穫直後の鮮度の良いものの美味しさは格別です。トウモロコシは高温を好む植物のため、日当たりの良い場所で育ててあげましょう。家庭菜園で育てる場合は、実をしっかりつけるために人工授粉を行うことが大切です。

科名 属名
イネ科トウモロコシ属
収穫までの期間
約60~70日
主な病気
モザイク病・苗立枯病・褐斑病
主な害虫
アブラムシ類・ヨトウムシ類・アワノメイガ・オオタバコガ
生育適温
30~35℃ 高温を好むので、日当たりの良い場所に
必要な栽培スペース
プランターの周囲に約10cmほど余裕があればOK
日当たりと風通しのよい場所
水やり
土の表面が乾いてからたっぷりとあげます。
弱酸性~弱アルカリ性(pH5.5~7.5)

栽培スケジュール

栽培スケジュール
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準備

プランター
45L以上の野菜用大型プランター
野菜用の培養土
市販の「野菜用培養土」を使うと手間がかからず、プランターにいれるだけなので簡単です。
化成肥料
元肥タイプを使用しない場合に化成肥料を土に混ぜます。また、育成中の肥料として使用します。
底石用の軽石+ネット袋
水はけをよくするためにプランターの底に入れます。ネット袋があると片づけの際楽なので、ネットに入れて底に浅めに敷きます。
支柱
太さは16~20mmで長さは200cm位のもの

植え付け

1. 苗の準備

購入時のポイント

初心者は種よりも苗を買うのがおすすめです。
次のポイントに注意して苗を選びましょう。

  • 丈夫な苗を選ぶ
    • できるだけ若く、茎がまっすくで育ちすぎていないもの
  • 健康な苗を選ぶ
    • 葉色が濃く、茎が太いもの
    • 病害虫がいない・病害虫の被害を受けていないもの
    • 本葉が2~3枚程度のもの

2. 苗の植え付け

プランターの準備

底石用の軽石をネットに入れて、軽く水で洗いプランターの底に薄く敷いてください。それから、土をプランターの8分目程度を目安に入れてください。

植え付けの手順

  1. スコップで苗と同じくらいの大きさの穴を掘ります。
  2. 人差し指と中指で苗をやさしく挟んで、そのままポットごとひっくり返し、土の部分を崩さず根を傷めないようにゆっくりポットを引き上げます。
  3. 苗をやさしく鉢土ごと①の穴に植えます。このとき、なるべく根鉢を崩さないようにしましょう。
  4. 植えたら周囲の土を軽く押さえ、底から水が出るぐらいたっぷり水をあげましょう。
ポイント
植え付ける際に気をつけること

苗の根は非常にデリケートなので、傷つけないように丁寧に扱いましょう。根を傷つけると病気になりやすくなったり、そこから枯れてしまったりすることがあります。

栽培

1. 追肥

苗が育ってきてから肥料を与えることを追肥といいます。
トウモロコシは肥料を好む野菜のため、追肥の作業は不可欠です。
高さが20~30cm程度、本葉が6枚以上まで育ったら、1回目の追肥を行います。固形肥料をプランターの淵に沿って10gほど与えましょう。その後は、2週間に1回は追肥をしましょう。
液体肥料の場合は、製品の指示にしたがって希釈し、散布してください。

2. 支柱立て

株が成長すると背が高くなるため、倒れないように早めに支柱を立てましょう。光をたくさん浴びることができるように、茎葉は大きく広げるようにします。

方法

  1. 土に支柱を立てる
    植え付けた苗の株元から、茎に沿うように支柱をまっすぐ立てます。
  2. 支柱と茎を固定させる
    支柱と植物を結ぶ時は、ひもを8の字にします。トウモロコシが大きくなることを踏まえ、結ぶ輪は大きめに作ってあげましょう。隙間を作らずに固定してしまうと、ひもが成長した茎に食い込み、植物の成長を妨げてしまいます。

3. 人工授粉(人工受粉)

栽培株数が少ないと花粉の数が少なく、実がつきにくくなります。確実に実をつけるために、人工授粉しましょう。
トウモロコシの茎の先端に、太いひげのような「雄穂」がつきます。その後、トウモロコシの実の上部に細いひも状の「雌穂」が出てきます。雄穂を軽く揺すってみて花粉が出てることを確認してから、雄穂を切り取って、雄穂で雌穂をパタパタとたたくようにして授粉させましょう。雄穂と雌穂は違うトウモロコシ同士を組み合わせましょう。

収穫

タイミング

開花から20~25日後、実が大きくなり、ひげの部分が茶色くなって枯れてきたら収穫適期です。
収穫が早すぎると甘みが弱く、遅いと実がかたくなり甘みもなくなります。先端の皮を少しだけめくってみて、上部の粒が膨らんでいれば確実です。朝採りが一番甘いと言われていますので、朝のうちに収穫しましょう。その日のうちに、ゆでたり焼いたりして食べ切るのがおすすめです。

収穫方法

手でもぎ取って収穫できます。果実を握り、下方向に引き下げれば実がはずれます。

病気

モザイク病(ウイルス病)

ウイルスがアブラムシ等によって媒介されることで発生する病気です。
トウモロコシの葉に、白色~淡黄褐色のモザイク状のまだら模様が出てきます。病斑がない緑色の部分も、盛り上がって歪んだ形状になることがあります。アブラムシ類やコナジラミ類などによって媒介されるため、その害虫の駆除をしておくことが大切です。

対処法

  • 予防

    特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布し、病気を媒介する害虫を駆除しておくことをおすすめします。

  • 対処

    早い発見と対処が大切です。症状に気付いたら、速やかに発病部分を取り除き、別の葉や隣の株へ被害が拡大しないよう注意し、同時にアブラムシ類やコナジラミ類、アザミウマ類やカメムシ類などの害虫を駆除しましょう。

褐斑(かっぱん)病

葉の中央に灰白色小さな斑点がぽつぽつと出て、周縁部は褐色になります。葉の多くが発病すると、株自体の生育が悪くなります。
比較的低温で、風の強かったり風通しの悪い場所で発生しやすい傾向があります。

対処法

  • 予防

    日当たりや風通しを良くすることが大切です。植え付けのときに株どうしの間隔を適切にしたり、生育にあわせて整枝・摘心・摘花をすれば風通しがよくなり、病気を防ぐことができます。
    特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。

害虫

アブラムシ類

アブラムシ類とは、植物や野菜に群生する昆虫で、体は小さく、1~4mmほどしかありません。しかし、群れになって植物を襲うので大きな被害を受けます。アブラムシ類が植物につくと、植物は汁を吸われて成長が止まり、やがて枯死します。また、アブラムシ類の排泄物にカビが発生し、葉が黒くなることもあります。さらに植物ウイルス病を媒介し、植物を全滅させるなどの被害をもたらすこともあるので、油断ができません。

対処法

  • 予防

    特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。

  • 駆除

    多く発生している場合は、トウモロコシのアブラムシ類に適用のある薬剤を使用ください。

アブラムシ類

ヨトウムシ類

夜行性で夜の間に葉を食害。食欲が旺盛で、せっかく育った葉を全部食害される恐れがあります。9月~10月あたりは、特に注意しましょう。
裏に卵を産み、若齢幼虫(5齢幼虫まで)はそのまま葉につき、大きくなる(6齢幼虫以降)と日中は土の中にもぐり夜活動するため“夜盗虫”と呼ばれます。食害されているのに“犯人“を発見できない場合はヨトウムシ類の仕業かもしれません。

対処法

  • 駆除

    トウモロコシにつくヨトウムシ類に適用のある薬剤を散布するか、プランター栽培の場合はプランターごと水浸しにして水没させることでも駆除可能です。苦しくなって浮き上がってきたところを割り箸などで掴み、駆除してください。
    ※使用回数・使用方法は商品ラベルを確認して正しく使用してください。

ヨトウムシ類

アワノメイガ

アワノメイガはその名の通り、ガの仲間です。体長は数mm~数cm程度で、黄白色の幼虫がトウモロコシの茎や実の中に入り込み食害します。

実ができる前の雄穂や実の被害が多いです。また茎の中心部が食べられると、トウモロコシの株の生育も悪くなってしまいます。
発生時期は6~8月ごろの雄穂が出る頃が多く、特に雨が少ない暑い季節に多発する傾向があります。

対処法

  • 駆除

    幼虫をみかけたらすぐに駆除しましょう。

  • 予防

    特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。

アワノメイガ

オオタバコガ

オオタバコガはガの幼虫の一種で、体色は淡緑色や濃褐色など。成長すると体長40mm程度になり、所々生えた長い毛が見られます。
野菜の葉や新芽、果菜類の果実を餌にできる広食性の害虫です。トウモロコシでは特に若い穂が好まれ、食害されます。

対処法

  • 駆除

    幼虫をみかけたらすぐに駆除しましょう。

よくあるご質問

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