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薬味をもっと料理に活用しよう!
育てやすい和の薬味4選。

そうめんと薬味

食卓に色味を加えるだけでなく、香りや味で料理の味を引き立ててくれる薬味。そうめんや冷奴に添えると見栄えも良く、少量で大きな役割を果たしてくれる料理の名脇役と言えるでしょう。薬味の種類は豊富で、ネギ(葱)、ミョウガ(茗荷)、シソ(大葉)、ショウガ(生姜)、ワサビ(山葵)、七味唐辛子などの他、ゆずやすだちなどの柑橘類も薬味の一種です。ちょっと料理にあるだけでとっても役に立つ、そんな便利な薬味をご自宅で育ててみませんか?

野菜・花・果樹 育て方2020/05/28

薬味の役割とは?

薬味の歴史

ミョウガ、シソ、ショウガ、ネギ

薬味とはその呼び名の通り、「薬」=薬としての効果と、「味」=味を引き立てる役割を兼ね備えた香味野菜や香辛料を指します。薬味には、滋養・消化促進の他、毒消しや防腐効果、香りや風味を添える、季節感やいろどりを与えるなど、実に様々な作用があると言われています。
健康にとって食物が重要であるという考え方は古く、中国ではなんと数千年前から根付いていたそうです。また西洋では、暮らしに役立つ植物を「ハーブ」として大切にし、料理や生活の中の色々な場面で使われてきました。日本でもこうした植物活用の歴史は長く、奈良時代にはワサビを料理に用いたり、ショウガ、ノビル、サンショウ、カラシなどの香辛料が食べられていたりしたことが伝えられています。江戸時代には食文化の広がりと共に、薬味の種類も増えていったようです。うどんの薬味として胡椒や大根、梅が使われていたとの記録が残っていますので、今と変わらず昔の人もグルメだったようですね。

食卓を彩る和の薬味

さまざまな薬味

身近な薬味と言ったら、皆さんは何を思い浮かべますか?そばに添えられたきざみネギ、焼き魚と一緒に出される大根おろし、冷奴に敷かれた大葉などなど。どれも香りが特徴的で、料理との相性も良いものばかり。その中でも普段の料理に使いやすいのは、何といっても馴染深い「和の薬味」ではないでしょうか。
特にオススメは「シソ、ネギ、ショウガ、ミョウガ」の4種類。麺類や鍋の薬味として使える上、野菜にも肉・魚にも合わせやすいですよね。「外食すると出てくるけど、自宅の料理ではあまり使わないな」なんて人は、もったいないですよ!実はこの4種類の薬味はベランダなど家のプランターでも育てやすく、さらに収穫量が多い優れもの野菜なんです。

おすすめの薬味4種

シソ(紫蘇・大葉)の育て方

シソと冷奴

さわやかな香りが食欲をそそる、夏の代表的な和のハーブであるシソ(紫蘇)。スーパーなどでは「大葉(おおば)」という名で販売されています。付け合せとしてはもちろん、サラダに混ぜご飯にフライにと、活用方法は様々。添えれば香りと彩りを与えてくれるだけでなく、栄養価が高いので積極的に取り入れたい野菜です。
暑さに強くプランターで育てやすいですが、乾燥が苦手ですので、夏場は朝と夕方に土の表面が乾いていたらたっぷりと水をあげてください。乾燥すると葉がかたくなるだけでなく、アブラムシハダニの被害に遭いやすくなりますので注意が必要です。

栽培

栽培:5月~6月頃に植え付けをすると、7月~8月の間収穫を楽しめます。

  1. プランターに20~30㎝間隔で苗を植え付けます。植えたら倒れないように土を軽く押さえ、水やりをします。
  2. 植え付け後は、2週間に1回を目安に化成肥料を追肥します。
  3. 草丈が30㎝程度になったら、主枝の先端を切って摘心をします。
  4. 葉の幅が4~6㎝程度に育ったものから、ハサミで切って収穫しましょう。

葉ネギの育て方

葉ネギ

葉ネギは、葉の部分を食べるネギです。現在では全国的に活用されていますが、白ネギと呼ばれる長ネギが東日本に多く流通していたのに対して、西日本はこの青ネギと呼ばれる葉ネギが主流でした。うどんやラーメンの薬味にしたり、刻んでネギダレとしてお肉や魚とあえたり、スープや煮物に入れたりと、使い方は多種多様。
自分で育てれば、使う直前に必要な分だけを収穫して、新鮮な香りと味を楽しめます。背丈がそれほど大きくならないので、プランターで気軽に育てることができるのもポイント。病害虫にも強く育てやすい野菜ですが、環境によってはさび病アザミウマネギアブラムシなどの被害を受けることがあります。

栽培

春は5月頃に苗を植え、7月~9月に収穫を楽しめます。秋は10~11月頃に植えて、収穫は2~3月に。

  1. 苗は1本ずつ分け、枯れた葉は取り除いておきます。
  2. プランターに5㎝間隔で、苗を寝かせながら植え付けます。植えたら苗が立つように土を押さえます。
  3. 植え付けて1ヵ月ほどしたら、土寄せします。また1カ月ごとに固形肥料を追肥するか、週に1度、液体肥料を与えましょう。
  4. 背丈が30㎝~40cm程度に育ったものから、株の根元を3~4cm程度残して収穫しましょう。株元を残しておくと、切った場所から新しい葉が生えてきます。

ショウガ(生姜)の育て方と活用

ショウガ

私たちの身近な食材であるショウガ(生姜)は、中国では漢方として、欧米ではジンジャーという名前で料理やお菓子に使われるなど、世界中で愛されています。日本では根の部分をすりおろして、魚など食材の殺菌や臭み消しにしたり、千切りや刻んで薬味として使用したりするのが一般的ですね。
意外かもしれませんが、プランターでも育てられる野菜なので、是非チャレンジしてみてください。根の部分(根茎)はもちろん、自宅で育てると新芽の葉がほんの少しだけついた「筆ショウガ」や、根が少し太った状態で収穫する「葉ショウガ」も楽しむことができますよ。害虫は発生しにくいですが、ハスモンヨトウや根茎腐敗病が発生することがあります。

栽培

植え付けは4月下旬~5月下旬に。葉ショウガは7~8月、根ショウガは10月~11月に収穫できます。

  1. タネショウガを準備します。大きい場合は、2~3芽が出るくらいのサイズに割ります。
  2. タネショウガを、深さが20cm程度あるプランターに20cm間隔で植え付けます。
  3. 水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと。1ヵ月程で芽が出るので、その後は2週間に1回を目安に化成肥料を追肥します。
  4. 草丈が40~50cmになったら、葉ショウガの収穫時期です。根ショウガにする場合は、そのまま育てます。
  5. 10~11月になり、葉が黄色くなってきたら根ショウガの収穫時期です。株ごと掘り上げてください。

ミョウガ(茗荷)の育て方と活用

ミョウガ

ミョウガ(茗荷)という名前を聞くと、綺麗なピンク色と特徴的な香りを思い浮かべますよね。実は私たちが食材として一般的に目にするのはミョウガの花蕾の部分になります。夏に多く出回り、刻んで蕎麦や冷奴の薬味にしたり、甘酢漬けやお味噌汁などにして食されたりしています。
あまり家庭で育てるイメージはないかもしれませんが、一度植え付けてしまえばほとんど手をかけずに3~5年は収穫できるので、園芸初心者にもピッタリ。強い日差しが苦手なため、半日陰で育てるのがポイントです。病害虫の被害は少ないですが、アブラムシや菌による根茎腐敗病には注意しましょう。

栽培

3月~4月に植え付けをします。1年目の収穫は9月頃、2年目以降は7月~8月に収穫できます。

  1. 根株と呼ばれる地下茎を購入します。プランターは深さが30cm程度ものを準備しましょう。
  2. 深さ5cmくらいのところに、15cm間隔で植え付けます。
  3. 乾燥に弱いので、毎日水やりしてください。また植え付けから2ヵ月後、2週間に1回を目安に化成肥料を追肥します。
  4. 花蕾の先端が土から顔を出したら、収穫のサインです。地中から掘り出して、ねじりながら引っ張るように採ります。
  5. 翌年栽培を再開するまで定期的に水やりをしましょう。球根が増えて大きくなっていたらひと回り大きなプランターに植え替えます。

いかがでしたか?自宅で育てたら日々の食事に彩りを添えてくれるのはもちろん、栄養価も高いので料理のレパートリーが増えそうですね。手間がかからずスクスク育ち、旬の時期には毎日使うこともできるのでお財布にも嬉しい和の薬味。この機会にぜひ栽培に挑戦してみてください。

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