ミカンに茶色と白色の細長い虫がいて葉も黒いです。
カイガラムシ類は防除が難しい害虫の1つです。ヤノネカイガラムシは繁殖力が旺盛なので気付いたときには大繁殖していることもあるかと思います。寄生数が増えて寄生密度が高くなると最悪の場合、枯れることもあるので、早めの駆除を心がけてください。
形状が弓矢の矢に似ているためヤノネカイガラムシと呼ばれます。雌成虫は茶色で平たく、体長は3~5mmくらい。2齢幼虫発生後にできる雄繭は白っぽい体色なので発見しやすいです。
まずはできる範囲で歯ブラシなどで丁寧にこすり落として、ミカンをはじめとするかんきつのヤノネカイガラムシまたはカイガラムシ類に適用のある薬剤を散布してください。
ヤノネカイガラムシは孵化直後の幼虫は数時間のみ移動し、その後、すぐ定着して吸汁します。冬は成虫の状態で越冬するため、幼虫の段階で駆除することが望ましいです。
9月下旬から10月にかけて第3世代の幼虫が発生する時期ですので、この時期に薬剤散布して、幼虫を退治すれば越冬する成虫の個体数も減ると思います。また越冬からあける頃、春になってあたたかくなる4月下旬頃から薬剤を散布して、再び幼虫を退治するのがおすすめです。
大量に発生した翌年や、暖冬の場合は越冬する個体も増えて、駆除が大変になりやすいので注意しましょう。

ヤノネカイガラムシの雌成虫と雄繭(いずれも体長約3~5mm)