アース製薬

  • facebook
  • LINE

イチゴ(苗)

基本情報

イチゴ(苗)

栽培難易度

子供から大人まで大好きな甘酸っぱくてジューシーなイチゴ。果実類の中では、比較的栽培が簡単なため、初めて家庭菜園をする人にもおすすめです。

科名 属名
バラ科オランダイチゴ属
収穫までの期間
約7~8ヵ月
主な病気
うどんこ病、灰色かび病、炭そ病
主な害虫
アブラムシ類、ハダニ類、ナメクジ
生育適温
17~20℃ 発芽適温:18~23℃
必要な栽培スペース
風通しが良く日当たりの良い場所
水やり
乾燥に弱いので、土の表面が乾いていたらたっぷりとあげます。
弱酸性~中性(pH5.5~6.5)

栽培スケジュール

栽培スケジュール
画像を拡大する

準備

プランター
一般的なサイズのプランターで、3~4つの苗を植えられます。他には、イチゴ栽培用に作られた鉢「ストロベリーポット」を使う方法もあります。特徴は、「ランナー」を這わせやすいことです。一方で、素焼きなので重さがあったり、値段が高いといった欠点があります。
野菜用の培養土
市販の「野菜用の培養土」や「イチゴ用の土」を使うと手間がかからず、プランターに入れるだけなので簡単です。
化成肥料
市販の「イチゴ用の肥料」や緩効性肥料を施肥します。
底石用の軽石+ネット袋
水はけをよくするためにプランターの底に軽石を入れます。その際、ネット袋があると片付けの時に楽なので、ネットに入れて浅く底に敷きます。
園芸用マルチ・敷きワラ
越冬する際は、乾燥防止と果実の保護のため、土の表面を園芸用マルチや敷きワラを敷きます。

植え付け

1. 苗の準備

購入時のポイント

  • 本葉が3~4枚程度の苗

    葉は濃い緑色をしているもの

  • 株の根元部分の「クラウン」と呼ばれる部分が太くて大きいもの

2. 苗の植え付け

植え付けの手順

  1. プランターの底に鉢底石を敷き培養土を入れます。3~4cmほどウォータースペースを残してください。
  2. 土の表面を平らにし、ポットと同じくらいの大きさの植穴を掘り、苗を20~25cmくらい間隔で植え付けます。
  3. 植え付け後、底から水が出るまでたっぷり水をやります。
ポイント
植え付ける際に気をつけること

「クラウン」を土に埋めてしまうと、芽がうまく出なくなるので注意してください。
また、各株のランナーのあとの向きを揃えておくと、収穫時に楽になります。

栽培

1. 枯葉取り

病害虫の発生を予防をするためにも、茶色く枯れた葉を取り除きます。

2. 追肥

植え付け1ヵ月後と休眠が覚めて生育し始める2月中旬頃に、全体に化成肥料を10g程度施肥します。冬の間は株が休眠しているので、追肥の必要はありません。水やりだけでOKです。
肥料を与える際は、局所的にまとめて与えたり、根に直接肥料が触れないように注意してください。

3. 水やり

イチゴは乾燥に弱い植物なので、土の表面が乾いていたら鉢底から水が出るまでたっぷり水をやります。冬は休眠するために吸水量が落ちますが、最低でも1週間に1回は水やりをしてください。春に開花して結実が始まったら、日々観察して水やりしてください。水やりのタイミングは、暖かい日の午前中に行いましょう。

4. 防寒対策

イチゴは、比較的寒さに強いので容易に越冬が出来ます。寒さが厳しい時期は、株が凍らないように園芸用マルチや敷きワラを敷きましょう。その他、プランターや鉢を寒冷紗などで覆えば風よけや霜よけ効果があります。ただし、ビニールで覆うと生育が促進されてしまい、かえって実りが悪くなるので注意が必要です。

5. 人工授粉

本来、昆虫に花粉を運んでもらい受粉をする必要がありますが、季節や場所によって昆虫が飛んでいない、入ってこられないといった場合もあります。そのような場合は、実をつけさせるために、花が咲いたら綿棒などを使って花の中心部をまんべんなくなでて授粉を行います。雌しべに均等に花粉がつくと形の良い実が出来やすくなります。

収穫

タイミング

品種により若干異なりますが、5月~6月頃が収穫期です。果実全体が赤く色づいたものからヘタごとハサミで切り取ります。半日間でも熟度が進むので、午前中に収穫するのがおすすめ。収穫時期には、特に鳥に注意が必要です。鳥よけネットなどで覆っておくと良いでしょう。

病気

うどんこ病

葉に斑点ができ、白っぽいカビのようなものが生え、やがて枯れます。
うどんこ病は湿度が低い環境(4~10月に多い)で、温度が17~25℃ぐらいのときに発生しやすくなります。真夏・真冬は発生しにくいです。

うどんこ病

対処法

  • 予防

    特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。

  • 対処

    症状が軽い場合は感染した葉だけちぎって様子を見ます。ちぎった葉はビニール袋に入れてゴミとして捨てるなど、廃棄することが重要です。うどんこ病になってきた箇所は元通りにはなりませんが、初期段階で対応することで、被害の拡大を抑えられます。

灰色かび病

葉の緑が黒くなったり、花が褐色になってシミのような病斑ができる病気で、カビ(糸状菌)が原因です。菌糸を植物の中にのばして栄養分を吸収し、進行すると葉や花弁が腐敗して枯れます。灰色の粉(分生子)が生じて、伝染しやすくなることもあるので、早めに防除する必要があります。

対処法

  • 予防

    日当たりや風通しを良くします。
    特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。

  • 対処

    発生初期は、症状が出た部分を排除して様子を見ましょう。症状が広がる場合はできるだけ早く薬剤を使用します。

炭そ病

カビ(糸状菌)の一種である炭疽病菌が原因で、葉・茎・果実などに発生する病気です。
葉に発生した場合は、褐色の病斑が生じ、その上に黒い点や穴ができます。茎や枝に
発生した場合は、へこんだ褐色の斑点ができ、枝や茎が枯れます。果実には褐色のくぼんだ斑点ができ、黒い点が生じて腐敗します。
梅雨や秋の長雨など、湿度があり、やや気温の高い時期に蔓延しやすくなります。

炭そ病

対処法

  • 予防

    日当たりや風通しを良くします。
    水やりは根元に与えるようにし、茎葉や果実にかからないようにしましょう。

  • 対処

    感染した部分を取り除き、ビニール袋に入れてゴミとして捨てるなど、廃棄することが重要です。また伝染する病気なので、周囲に感染していないかをよく確認しましょう。初期段階で対応することで、被害の拡大を抑えられます。

害虫

アブラムシ類

アブラムシ類は、様々な植物や野菜に群生する昆虫です。体は小さく、1~4mmほどしかありません。しかし、群れになって野菜を襲うので大きな被害を受けます。
アブラムシ類が植物につくと、植物は汁を吸われて成長が止まり、やがて枯死します。また、アブラムシ類の排泄物にカビが発生し、葉が黒くなることもあります。
さらに植物ウイルス病を媒介し、植物を全滅させるなどの被害をもたらすこともあるので、油断ができません。

アブラムシ類

対処法

  • 予防

    特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。

  • 駆除

    多く発生している場合は、イチゴのアブラムシ類に適用のある薬剤を使用ください。

ハダニ類

ハダニ類は0.5mmと非常に小さく、主に葉裏に寄生しています。梅雨明けから9月頃にかけて繁殖が旺盛になります。雌は交尾しなくても産卵することができるため、一匹いればどんどん増えていきます。また、クモの仲間なので、クモと同様に糸を出します。
葉裏に寄生して汁を吸うため、葉に針先でつついたような白い小斑点ができます。数が多くなると白くカスリ状にまとまって見えます。
被害が進行するに従って葉色は悪くなり、草花や野菜では落葉して枯れることもあります。

ハダニ類

対処法

  • 予防

    特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。

  • 駆除

    ハダニ類は小さい虫のため、見えないという人もいます。そういった場合、おかしいと思う葉裏に白い紙を置いてみて、息を吹きかけた時に動き回る小さな虫がいたらハダニ類です。糸が絡んでいるときハダニ類の可能性があります。
    駆除する場合は、水で流すことが可能です。葉の裏側まで洗い流すように勢いよく水をかけましょう。
    多く発生している場合は、薬剤を使用ください。

よくあるご質問

    ページトップへ