よくダニと間違えられる?新築にも発生する「チャタテムシ」ってどんな虫?

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2018/06/15
よくダニと間違えられる?新築にも発生する「チャタテムシ」ってどんな虫?

意外とよく見かけるチャタテムシ。畳や障子、古い本などの上を素早く這い回る1mmほどの虫を見たことはありませんか?梅雨時期など蒸し暑い季節になると増え、場合によっては新築の物件やちょっと不思議な場所で大量発生することも…。人間にとってどんな害があるのか、その謎に迫ります。

チャタテムシの名前の由来とは?
間違えられやすいダニやシラミとの見分け方。

名前の知名度はあまり高くありませんが、チャタテムシの目撃情報は意外と多く寄せられます。なぜチャタテムシ(茶立虫)と呼ばれるのかというと、その由来は、茶せんでお茶をたてるときのような音を出すから。1匹では微かな音量ですが、音が鳴り響きやすい障子の上にいるときや、大量発生した場合には、人間の耳に聞こえるくらいの音量になります。

ヒラタチャタテ
ヒラタチャタテ
(約1~1.3mm)
ヤケヒョウヒダニ
ヤケヒョウヒダニ
(約0.2~0.4mm)
コロモジラミ
コロモジラミ
(約2~4.5mm)

チャタテムシは、ダニと誤認されることが多いですが、ダニは肉眼で確認できません。そのため「ダニが大量に発生してしまった」という場合、ルーペや顕微鏡を使っていない限り、チャタテムシである可能性のほうが高いでしょう。

カビやホコリを好むため古本によく発生し、別名“本シラミ(Booklouse)”とも呼ばれるチャタテムシは、祖先を辿るとシラミの仲間です。ときには、シラミと間違われることも…。拡大した写真で見ると、コロモジラミのほうが頭が小さくフォルムも異なりますが、ぱっと見ではすぐ見分けがつきません。ただし、生息場所が全く異なるため、発生した場所から推察することは可能です。例えば、コロモジラミはその名の通り、人間の衣類(下着やシャツの襟など)に寄生し、人間の血液を吸って生息します。

見た目が似ていても、生態は異なるそれぞれの虫たち。意外と頻繁に遭遇しやすいチャタテムシについて学び、大量発生を阻止しましょう。

チャタテムシといっても、種類は色々。
雌(メス)1匹で繁殖していく種類も!

チャタテムシ目に分類されるのは世界で2,000種類以上。畳の上などでよく発見されますが、屋内に生息する種類はコナチャタテ科やコチャタテ科などの一部だけで、多くは野外で生息しています。屋内でよく見かける種類は翅がなく退化しているものが多いですが、屋外に生息するチャタテムシは有翅のものも多いです。

室内でも発見されやすい種類としては「コチャタテ」や「カツブシチャタテ」なども挙げられますが、なかでも代表的なのが「ヒラタチャタテ(チャタテムシ目コナチャタテ科)」。日本を含め世界的によく見られる種類で、グローバルな虫です。生息エリアは広く、畳の他にも室内の様々な場所で発見されます。食性の幅も広く、古本の糊(ノリ)や乾麺・チーズなどの食品も大好物のようです。

見つけにくいだけで、樹皮の下や鳥の巣など屋外でも普通に生息していますが、寒さにはめっぽう弱いのが特徴。例えば気温18℃というと、多くの人間にとっては暑すぎず寒すぎず快適な環境ですが、18℃を下回るとヒラタチャタテの活動は鈍り、産卵を停止するとも言われています。ちなみにヒラタチャタテ以外も寒い場所は苦手な種類が多いです。

チャタテムシは種類によって繁殖方法も様々。例えば、ヒラタチャタテには雄(オス)は存在せず、雌(メス)だけで増えていくという特徴を持っています。そうかと思えば、雄と雌の性の役割が逆転している「トリカヘチャタテ」のような種類も。チャタテムシの生態は私たち人間からするとちょっと不思議に思えるかもしれません。

ジメジメした場所は、チャタテムシにとってはパラダイス。

夏~初秋にかけてチャタテムシはよく発生しますが、涼しい環境が苦手。逆に、蒸し暑く湿度の高い環境は大好き。多くの人間にとっては過ごしにくいジメジメした場所も、チャタテムシにとってはパラダイスです。残念ながら、世界各国と比べて湿度の高い日本は、彼らにとって住み心地がいいのでしょう。特に雨が多い梅雨時期は活発に動き回るため、発見例も増えてきます。

室内の場合、主に発生するのは畳・障子・壁・ふすま・押し入れ・本棚など。薄暗い環境を好みます。お部屋のカビを食べてくれる良い一面もありますが、油断は禁物です。チャタテムシが人間を刺したり吸血したりするなどの直接的な害はほとんどないものの、軽視はできません。死骸が粉々となり空気中を漂い、吸い込むことによってアレルギーの原因となることも…。

チャタテムシなどが大量発生した場合、それらを捕食するツメダニが二次的に発生してしまうことがあるので注意が必要です。ツメダニは稀に間違えて人を刺し、肌にかゆみが生じたり、皮膚炎を起こしたりすることもあります。二次被害のリスクを軽減するためにも、チャタテムシが発生しにくい環境づくりが大切です。

ミナミツメダニ
ツメダニ類(0.2~1.0mm)
※写真はミナミツメダニ(約0.5~0.6mm)

一般家庭以外の場所でも発生例が多いチャタテムシ。工場や倉庫ではダンボールについたり、場合によっては食品や医薬品に混入してしまったり…迷惑行為を働くチャタテムシは立派な害虫と言えるでしょう。病院の病棟や手術室でチャタテムシが大量発生し、予定していた手術が中止になってしまうなど、甚大な被害を及ぼしたケースもあります。

チャタテムシの増殖を防ぐためにできる4つのこと。

室内のあちらこちらで発生するチャタテムシ。1匹残らず退治・駆除するのはなかなか難易度が高いのですが、努力次第で大量発生のリスクを減らすことはできます。カンタンにできる対策をご紹介しましょう。

1段ボール箱を放置しない。

薄暗い、湿気が多い、あたたかい…三拍子そろっている段ボール箱は、チャタテムシにとって安心できる住処。また、ゴキブリやダニの温床にもなりやすいため、放置しないことを強くおすすめします。

2食材は密閉容器で保存する。

穀類、そうめんや蕎麦などの乾麺、マカロニ、鰹節(カツオブシ)、チーズ、ビスケットなどもチャタテムシの好物。これらの食材を放置するのは厳禁です。きちんと密閉容器に入れて保管するようにしてください。

3防カビ対策&除湿をする。

チャタテムシはカビを食べるため、カビが発生しないように風通しの良い環境づくりが欠かせません。部屋の窓や扉を開けて風通しを良くしたり、こまめに掃除をしたり、古い本を綺麗に管理したり、畳を日光にあてて除湿したり…チャタテムシの苦手な環境にしておきましょう。

4お庭や玄関先の掃除をする。

落葉や枯れ木もチャタテムシが好む生息場所の1つ。外から屋内への侵入を防ぐには、自宅周辺のチャタテムシの生息場所を減らしておくことが大切です。部屋の中だけでなく、お庭や玄関先も清掃しておきましょう。

よく見かけるのによく知らない正体不明の謎の虫「チャタテムシ」の生態や特徴についてご紹介しました。人間にとって直接的な害があまりなさそうだからと言って侮ってはいけません。新築であっても湿度が高くジメジメした梅雨時は要注意!大量発生してしまう前にきちんと対策して、リスクを減らしておきましょう。

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