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シラミの生態

シラミは、頭部や体に寄生する小さな昆虫で、血を吸うことでかゆみや湿疹を引き起こします。
このページでは、シラミの生態や一生、感染後の症状、従来の薬剤が効きにくい薬剤抵抗性アタマジラミについて詳しく解説します。

シラミの種類・特徴

ヒトに寄生するシラミは、頭髪に寄生するアタマジラミ、衣類に寄生するコロモジラミ、主に陰毛に寄生するケジラミの3種類があります。
保育園・幼稚園や小学校などの教育機関で集団で発生するシラミはアタマジラミです。
コロモジラミの日本国内での発症例は稀ですが、発生すると発疹チフスなどの感染症を媒介することがあります。アタマジラミとケジラミは病気を媒介しませんが、皮膚から吸血して、かゆみ、湿疹などを引き起こします。

種類アタマジラミコロモジラミケジラミ
画像 アタマジラミの写真 全長2〜4mm

※ アース製薬提供

コロモジラミの写真 全長2〜4mm

※ アース製薬提供

ケジラミの写真 全長1〜2mm

※ (一財)日本環境衛生センター環境生物部提供

寄生部位

頭髪

衣類

主に陰毛

主な感染経路

頭髪の接触

体の接触・衣類

性行為

被害

吸血によるかゆみ、湿疹
(病気は媒介しない)

吸血によるかゆみ、湿疹
発疹チフス、塹壕熱(ざんごうねつ)などの感染症を媒介

吸血によるかゆみ、湿疹
(病気は媒介しない)

流行しやすい時期

夏(プールシーズン)、秋〜冬

通年

種類アタマジラミ
画像

※ アース製薬提供

寄生部位

頭髪

主な感染経路

頭髪の接触

被害

吸血によるかゆみ、湿疹
(病気は媒介しない)

流行しやすい時期

夏(プールシーズン)、秋〜冬

種類コロモジラミ
画像

※ アース製薬提供

寄生部位

衣類

主な感染経路

体の接触・衣類

被害

吸血によるかゆみ、湿疹
発疹チフス、塹壕熱(ざんごうねつ)などの感染症を媒介

流行しやすい時期

種類ケジラミ
画像

※ (一財)日本環境衛生センター環境生物部提供

寄生部位

主に陰毛

主な感染経路

性行為

被害

吸血によるかゆみ、湿疹(病気は媒介しない)

流行しやすい時期

通年

アタマジラミの生態

動画で生態をチェックする

成虫と卵について

アタマジラミは、通常2〜4mm程度の大きさです。
羽がないので飛んだり、跳ねたりすることはなく、人の体から離れると2〜3日程度で餓死します。
体の色は褐色から灰白色で吸血後は血の色で赤く見えますが次第に黒っぽく変化していきます。
また光を嫌いすぐに頭髪の奥に逃げ込むので、なかなか見つけにくいのが特徴です。

アタマジラミの卵は光沢があり0.5mmほどのとても小さな形状をしています。髪の毛の根元、つまり頭皮から1〜2cm程度の場所に卵を産み付けます。
髪の毛にしっかりとくっつき指でつまんでも、簡単には取れません。
また、従来使用されているピレスロイド系薬剤が効きにくいため、有効成分ジメチコンが使用されているアイテムを使って駆除することがおすすめです。

* ジメチルポリシロキサン

アタマジラミの成虫と卵の写真 全長2~4mm, 卵は0.5mm

※ アース製薬提供

繁殖サイクル・一生

アタマジラミは卵から7日ほどでふ化しすぐに吸血を開始し、10日ほどで成虫になり、メスは1日に3〜9個の卵を産むようになります。
1ヵ月で50〜150個ほどの卵を産むと言われています。

卵から成虫になるまでの繁殖サイクル 幼虫から成虫が吸血をする

※ イメージ

薬剤抵抗性アタマジラミとは

近年では従来使用されているピレスロイド系薬剤への抵抗性を持ったアタマジラミが出現しています。
従来の薬剤を使用している駆除剤では駆除しきれないことも…。

アタマジラミに感染してしまったら、薬剤抵抗性アタマジラミにも効果を発揮する有効成分ジメチコンが使用されているアイテムを使って駆除するのがおすすめです。

※同じ薬剤が繰り返し使用されることによって、その薬剤に対して強い耐性を持つように変異が起こり、薬剤が効きにくくなってしまったアタマジラミを薬剤抵抗性アタマジラミといいます。

イメージ画像:ピレスロイド系薬剤で駆除できる普通のシラミと、効かない薬剤抵抗性シラミ

※ イメージ

アタマジラミの見つけ方・感染後の症状

見つけ方

子供が頭をかゆがっていたらアタマジラミに感染しているかもしれません。そんな時は耳の後ろや襟足のあたりをよく探して見てください。
成虫はすぐに隠れてしまうので卵を探すことがポイントです。
卵は髪の毛の根本付近に産み付けられていることが多いので、髪の毛をかき分けて探してみましょう。

アタマジラミに感染した頭の実際の画像

感染後の症状

アタマジラミは頭部から吸血をおこなうため、感染すると吸血された部分にかゆみや湿疹が発生します。
また、かゆみにより頭部を掻きすぎて炎症が起こることもあります。子どもが頭をかゆがるような仕草を見かけたら、感染を疑って頭髪をチェックするようにしましょう。

イメージ画像:アタマジラミに感染すると吸血された部分にかゆみや湿疹が発生する

※ イメージ

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